熱電対(白金線)の買取価格の相場を教えて!
いま、熱電対(白金線)の買取を検討している場合、どのくらいの買取相場かわからず、調査しているという方もいるのではないでしょうか。そもそも熱電対(白金線)は、どのような特徴を持つ金属で、どのぐらいの金額で売れるものなのか気になるところでしょう。そこで今回は、熱電対(白金線)の概要や特徴、買取相場など、熱電対(白金線)についての知識をご紹介します。
熱電対(白金線)とは?
熱電対(ねつでんつい)は白金線とも呼ばれるプラチナを含む線材です。
熱電対は温度差を測定するためのセンサーで、「温度センサー」として用いられています。異なる種類の金属の2接点間の温度差によって熱起電力が生じる現象を利用して、温度を計測するものです。
ちなみに、この現象はドイツのゼーベック氏によって発見されたため、「ゼーベック効果」と言われます。もっと簡単に言えば、物質の両端に温度差を与えたときに、その両端の間に電位差が生じる効果です。この電位差が起電力になり工業分野で使われています。
使用温度域の違いによって、組成の異なる熱電対が使われます。もっとも一般的な熱電対は「R熱電対」というものです。その他にも「S熱電対」や「B熱電対」というものもあります。
特に熱電対(白金線)は熱起電力が安定しているのに加え、耐熱性・耐食性にも優れているため、中高温域を中心に使用されています。
熱電対(白金線)は、プラチナとロジウムで構成されている合金線が一般的です。使用温度が低い場合、その他の素材を使用したものもあります。
●熱電対(白金線)の種類
ここで熱電対の種類について、使われている素材とともに見ていきましょう。
1.貴金属熱電対
R熱電対…ロジウム、白金
S熱電対…ロジウム、白金
B熱電対…ロジウム、白金
2.卑金属熱電対
N熱電対…ニッケル、クロム、シリコン
K熱電対…ニッケル、クロム、アルミニウム
E熱電対…ニッケル、クロム、銅
J熱電対…鉄、銅、ニッケル
T熱電対…銅、ニッケル
熱電対(白金線)の買取対象になるものは?
熱電対(白金線)の買取を希望している場合、それが貴金属熱電対かどうかを確認しておきましょう。買取対象になるものはプラチナとロジウムが使われているR熱電対、S熱電対、B熱電対であるためです。
合金であっても、弊社では自社で分析、査定を行うのが一般的なので問題ありません。例えばR熱電対(白金線)の買取査定を行う場合、まずプラチナとロジウムの含有量を正確に分析します。それによって買取価格をご提示しております。
熱電対(白金線)の買取価格相場
実際に、熱電対(白金線)の買取価格はどのくらいの相場なのでしょうか。これから熱電対(白金線)を売ろうとしている方は特に気になることでしょう。そこで具体例をご紹介します。
●熱電対・白金線スクラップ 買取価格例
R熱電対…340万円
S熱電対…125万円
B熱電対…158万円
●下取りよりも買取のほうが有利
熱電対(白金線)は優れた素材のプラチナとロジウムが使われていますが、消耗品であることから、消耗したら交換が必要てす。そのため、また新たに熱電対(白金線)を販売業者から購入する場合、使用済み熱電対(白金線)を下取りしてくれることもあるようです。しかし、熱電対(白金線)の買取のほうが、価格面で有利になることも多いことをぜひ覚えておいてください。
買取サービスの精製分析とは?
熱電対(白金線)の買取時には、貴金属が混合しているものや、新品でないものの場合、買取査定価格を見積もるために、素材を精製分析します。
精製分析は、弊社では次のような方法で行っています。
1.選別、前処理
まずはX線分析によって、評価する製品の中で、含有品位を確認します。もし、付属物などの大きな不純物があればそれを除去して種類別に分けます。そして前処理としての焼成処理をして貴金属を抽出します。
2.薬液処理で、貴金属の純度を高める
次に焼成したものを薬液を用いてさらに不純物を飛ばして、貴金属の純度を高めていきます。貴金属によって、薬液処理工程は変わります。例えば、銀は硝酸+電解処理が基本で、金は王水+電解処理、プラチナ・パラジウムは硝酸処理を行います。
3.分析、回収
精製された回収量に応じて、買取価格を評価します。分析完了日当日の各貴金属の地金相場をもとに価格が決まります。
まとめ
熱電対(白金線)は、プラチナとロジウムを含む高価な貴金属の一種です。そのため買取査定価格も大きくなることがあります。もし買取をご希望されている場合、お気軽にご相談ください。