インジウムのリサイクルについて徹底解説
インジウムという金属をご存知でしょうか?
実は今あなたが見てる液晶ディスプレイにもインジウムは利用されています。
液晶ディスプレイは年々需要が高くなっています。
それに伴い、液晶ディスプレイに不可欠であるインジウムの需要が高くなり、価値も上昇しました。
そのためインジウムはリサイクルして利用する必要がある一方、家庭の電化製品からのリサイクルは難しいものです。
今回はインジウムのリサイクルについて詳しく解説します。
インジウムってどんな金属?
「液晶に使われているのはわかったけど、そもそもインジウムってなに?」という疑問を抱えている方がいらっしゃるかもしれません。
インジウムは、銀白色のレアメタルの一種にあたる金属です。
柔らかく融点が低いという性質を持ち、展性や延性に優れているので加工がしやすいという特徴があります。
また、自然界には質量数のことなるインジウムが2種類存在します。
インジウムは液晶ディスプレイに利用されることだけでなく、その毒性も有名です。
健康への影響があると考えられており、厚労省からもその防止対策について発表が2010年にありました。
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インジウムと液晶ディスプレイ
実は、インジウムはそのままでは液晶ディスプレイに利用されません。
インジウムはITOと呼ばれる混合物で液晶ディスプレイやタッチパネルに利用されています。
ITOとは、酸化インジウムと酸化スズの混合物である酸化インジウムスズのことです。
この混合物が透明導電膜として使われます。
インジウムは他の金属と比べて、薄い膜にした時に透明感を保持しつつ導電するという高い性質を持ちます。
そのため、他の導電率の高い金属ではなくインジウムが液晶ディスプレイに利用されるのです。
インジウムのリサイクル方法
インジウムのリサイクルについて、実は一度消費者の手に渡った液晶ディスプレイからは回収されません。
インジウムの付着量が微量であることが理由です。
実際にインジウムのリサイクルを行っているのは、製造過程で発生する使用済みの廃材であるITOの回収です。
製造の過程で回収された使用済みのITOはメーカーやリサイクルメーカーへ引き渡され、インジウムの二次地金として新たに生産されます。
「なんだ、インジウムが使われた液晶テレビをリサイクルに出したところで、再利用されないのか」と思っていらっしゃる方がいるかもしれません。
上述したようにインジウムの付着が少ないので、インジウム自体のリサイクルは難しいです。
しかし、液晶テレビや液晶付きパソコンはリサイクルに出すことができるので、商品のリサイクル方法については一度各自治体や業者に問い合わせてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はインジウムとそのリサイクル方法について徹底解説しました。
液晶テレビや液晶付きのパソコンを処分する方は、リサイクルに出してはいかがでしょうか。
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