貴金属プラチナの歴史を知っていますか?長い歴史の流れをお伝えします
貴金属やアクセサリーに加え、日常生活の製品など、いまや現代社会において欠かすことのできないプラチナですが、みなさんはその起源や歴史をご存知ですか?
そこで今回は、「プラチナについて、何も知らない!」というみなさんのために、プラチナの歴史をお伝えしたいと思います。
○そもそもプラチナとは
プラチナは白い光沢を帯びていることから、白金とも呼ばれます。また、元素記号はPt、原子番号は78番にあたります。
酸に強い、融点が高い、王水以外に溶解しない、といった特徴があり、アクセサリー並び各種触媒、国際キログラム原器など、さまざまな場面で用いられています。
日本で産出されることはほとんどなく、南アフリカ共和国、ロシア、カナダ、ジンバブエ、アメリカ合衆国、コロンビアなどが主要産出国となっています。
○歴史
◆その歴史は20億年?!
プラチナは悠久の歴史を持っています。驚くことにその歴史は約20億年前とされています。一説には、「巨大な隕石が地球に衝突して地殻を破り、プラチナを含むよう岩石が形成された」と言われています。
紀元前1200年代には、既に古代エジプトにおいて装飾品として使用されていました。それは「テーベの小箱」と言われていて、古代エジプトに存在した、テーベ王国の女性神官であるシュペヌタットの墓から出土しました。現在は、パリのルーブル美術館に展示されています。
◆貴族も愛する美しさ
プラチナの美しい輝きは、中世の王族たちを魅了しました。フランス王のルイ16世は「王のみにふさわしい貴金属」と称しました。プラチナは、南アフリカなどの限られた場所に偏在し、なかなか産出されないため、大変希少価値が高いのです。
これまでの産出量を見ても、体積にして金の1/30程にすぎません。このように、17~18世紀には装飾品としての需要が高まったのでした。
◆工業用品として
19世紀に入ると、プラチナを工業用品として用いる傾向がみられるようになります。現在でも、医療機器や排ガス浄化装置、液晶テレビ、PCのハードディスクなどさまざまな分野で利用されています。
ここまで、プラチナの歴史についてお話ししてきました。長い歴史を持ちながら、現在もなお最先端の技術として用いられるプラチナ。なんだか少し不思議な存在ですよね。
「21世紀の資源」としてこれからも希少価値の高くなっているプラチナですが、今では投資の対象としても注目を集めています。興味を持たれた方は、ぜひ調べてみてください。