QE3決定
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- 2012.09.14
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FOMCでFRBはQE3実施を決断しました。
内容はMBSの月400億ドル買い入れ。インフレが抑制されている限り、労働市場の見通しが大幅に改善するまで継続の方針。
また、異例の低金利を維持する時間軸を2014年終盤から2015年半ばまで延長しました。
個人的にはないと考えていましたが、6割の確率で発表予想されていたQE3であり、発表されたこと自体はサプライズではありませんでした。
内容的には、低金利時間軸の延長は予想通り。一方で、MBSのみの買入れで、月400億ドルでは効果が疑問視されます。しかし、労働環境など状況が好転するまでと、終了期限を設けていない実質無期限であり、状況に応じてさらなる追加緩和を講じていくという発言はインパクトがありました。
総括すれば今回の内容は現時点でできる最大限のものであると評価してよいでしょう。今後の追加緩和にも含みを持たせていることで市場もけん制できます。
すでに織込み済みの部分も多くありましたが、市場もQE3を素直に好感し全面高。
貴金属も上昇を続け現時点(9/14、14:00)で以下の通り。
金=1775.6ドル(+41.9ドル、+0.24%)
プラチナ=1709.0ドル(+59.4ドル、+3.6%)
銀=34.85ドル(+1.558ドル、+4.7%)
銀の急騰が一際目を引きます。GSRも50.9まで急低下。
プラチナも南アフリカ鉱山労働争議からの供給不安も加わり急騰を続け、金との価格差がついに70ドルを切りました。ただし、プラチナは南アフリカの混乱が収まれば大きな調整があると思われます。引き際は慎重に。
これで欧米の追加緩和が実現し、暫く情勢は落ち着くと思われます。しかし、根本的な問題は解決しておらず、今後も欧米の経済問題は続きます。QE3効果の持続性は案外短いかもしれません。