QE3に対する過度な期待は禁物
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- 2012.08.22
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昨日の貴金属相場は2日連続の急落に対する値頃感もあり買い戻されています。
欧州ではドラギECB総裁が、統計や動向を見極めたうえで次の行動に関して理事会で決定すると、追加利下げに含みを持たせる発言。
スペイン・イタリアなどの国債利回りは高止まりし、ユーロの下落に歯止めがかからない状況に変わりはありませんが、ECB総裁の前向きな発言を市場は好感しました。
欧米のビックイベントラッシュも終わり、材料に欠ける市場です。
中国の金融緩和も市場の反応は限定的。行き詰まり感がある貴金属市場が大きく反応するのはやはりQE3の動向です。
今月のFOMCでの発表はほぼあり得ない状況で、あるとすれば11月の大統領選前の9月開催時。しかし、QE3という劇薬には副作用も考えられるため、反対派も数多くいます。オバマ大統領の対立候補ロムニー氏も反対派とのことで、実現性は半々でしょう。
また、仮に実現しても市場が望むほどのインパクトのある内容になるのか疑問です。QE1・2ほどの規模は難しく、期待感がこれだけ先走りしている状況では失望を誘う可能性すらあります。いずれにしろ過度な期待は禁物でしょう。