相場天気予報MARKET FORECAST

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GW後半のビックイベント

UPDATE
2012.08.20
GATEGORY

ビックイベントが続いたGW後半。
まず4日に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比11万5000人増と事前予想17万人増を大きく下回り悪化。失業率は8.2%から8.1%に低下したものの、その実態は職探しを諦めた人が増えた結果とされる悪い失業率低下です。
3カ月連続となる雇用者数増加の鈍化で、米雇用環境の回復が遅れていることが改めて示されました。


そして昨日、欧州の今後を占うとされた仏大統領選とギリシャ総選挙が行われました。
仏大統領選は現職のサルコジ大統領を社会党オランド氏が破りました。予想された結果ではありましたが、直面する欧州危機にメルケル独首相と共に解決を図っ てきた「メルコジ」の一角が崩れました。オランド氏はサルコジ路線を否定しており、混乱はフランスだけにとどまらず、欧州全体に不透明感が強まることにな るでしょう。
また、最大の問題であったギリシャ総選挙でも政権与党が大きく議席を減らし、緊縮政策反対を打ち出す野党が第2党に躍進。これでEU・IMFとの合意が実 現されるのかわからなくなってきました。緊縮策への不満が高まるのは当然といえば当然ですが、借金棒引きに加え追加融資を受ける側が逆切れしては堪ったも のではありません。

フランス・ギリシャ選挙は緊縮財政を打ち出す既存勢力が敗北する結果となりました。不安定要素は増えましたが、見方を変えればドイツが主張する緊縮策によ る財政の立て直しにNoが出たのであり、ドイツ式とは違う経済成長優先により財政を立て直すべきであるとの路線修正を望む声が強まっているともいえます。
日本も全く問題で、不況下での消費税増税より、経済成長を促す方が結果的に税収は増え財政を立て直すことに繋がるという考え方は至極正論に思えます。


米雇用統計の悪化を受け、市場にQE3期待が高まっていますが、フランス・ギリシャ選挙での既存勢力の敗北を受け、市場はリスク回避モードです。不透明感が増したユーロは大きく売られ、貴金属も軟調。
金はそれでも1640ドル付近を推移し、同じようなレンジを保っています。
米雇用統計・ユーロ選挙結果が一巡する今夜を経過するまではまだ慎重な対応が必要です。

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