8月米雇用統計は弱い結果に 貴金属は一段高
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- 2017.09.02
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8月米雇用統計は非農業者部門雇用者数が15万6000人増と市場予想18万人増を下回り、失業率も4.4%と0.1%上昇。
完全雇用に近づいている状態での雇用者数の多少のブレはさほど大きな意味を持たないものではありますが、今最も注視されているインフレ関連指数である平均賃金も+0.1%と予想値+0.2%に届かず。8月米雇用統計はどうみても弱い結果です。
弱い雇用統計を受け、市場では12月利上げ観測が一段と後退。12月利上げを見込み割合は3割程度まで低下し、逆に利下げ予想が2%でてくるほどの状況。
ドルは急落となりましたが、米雇用統計の後に発表されたISM製造業景気指数が強い結果となったことで市場に安心感がでて、ドルはすぐにもとの水準まで回復しています。
貴金属はドルの値動きに左右されず、年内利上げ見送りを織り込む動きを見せ続伸。為替もしっかり110円台をキープしていることで国内貴金属価格は一段高となります。
さすがにこの水準までくると行き過ぎ感を感じますが、大きな調整もなしに値を上げ続ける貴金属。リスク要因は山積しており、FOMCがよほどタカ派にならない限り、勢いが続きそうな状況です。