8月米雇用統計は予想を下回る
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- 2016.09.05
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注目の8月米雇用統計は非農業部門雇用者数が15万1000人増と市場予想18万人に届かず。また、失業率・労働参加率は横ばいで、平均賃金も予想を下回る伸びとなりました。
8月の非農業部門雇用者数は予想より低かったものの、15万人増はほぼ完全雇用となっている現状から見れば十分な数字。さらに3か月平均で見れば23万2000人増と目途となる20万人も越えており、米雇用情勢は非常に堅調との見方になります。米雇用統計だけ見れば9月利上げは可能でしょう。
しかし、雇用者数が予想を下回ったという事実と、平均賃金の伸びが鈍化しているという内容の悪化に加え、先日の弱いISM製造業景況指数も考慮に入れれば決して利上げを急ぐ必要はないとの考えも成り立ちます。
貴金属市場は米雇用統計を受け急反発。一方で、逆相関関係にあった為替も104円台まで円安に走る思惑が交差した複雑な相場となっています。
ここまでの動きから見るに、やはり9月利上げを急ぐ状況ではありませんが、年1回(12月)の利上げは濃厚。そして、最も市場が恐れていた年2回は無理筋であるという事でしょう。年2回の利上げが遠のいたことが貴金属に追い風になりそうです。
本日の米国はレイバーデイで休場。レイバーデイ明けの明日から夏休みを終えたトレーダーが戦線復帰。市場に本格的な動きが出てきます。