6月利上げを織り込む市場
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- 2017.05.10
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リスクは後退し、6月米利上げを織り込む動きとなっている市場です。
貴金属を高値に押し上げていた要因であった政局・地政学的リスクが一服し、さらに天敵である利上げが迫っているというダブルパンチを受け貴金属は急落。
金は一時1215ドルまで急落。景気連動商品であるはずの白金も金に連れ安となり900ドル付近の攻防。原油をはじめとした商品相場全体が低迷しており、貴金属は節目となる水準まで下落しています。このラインを割り込むとストップロスを巻き込み、更なる値崩れを起こすことになりそうです。
終盤にかけ北朝鮮の核実験再開の報道で、再び地政学的リスクが意識され相場も巻き戻しを見せています。
韓国大統領選は順当に文在寅氏が勝利。北朝鮮に融和姿勢を示す文氏の当選を受け、北朝鮮問題の長期化は確実なものになりましたが、市場への影響は限定的です。
もう一つ気になるトピックスとして、トランプ大統領によるコミーFRB長官の解任があります。解任の理由は明らかにされていませんが、トランプ陣営とロシアの関係をFBIが捜査していることに対しての報復とも言われています。
意に背く機関へは直接的な関与を厭わないというトランプ政権の姿勢が露わになったとの見方もできます。利上げを好ましく思っていないトランプ政権の意に反し、イエレンFRBは粛々と利上げに進むことが出来るのでしょうか?波乱要因になりそうですね。