2月米雇用統計悪化でもリスクオン相場
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- 2013.02.03
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週末に発表された米雇用統計は非農業部門就業者数が15万7000人増、失業率が7.9%。
非農業部門就業者数は事前予想16.5万人増を下回り、失業率は横ばいと予想されていたところが0.1%の悪化。目標とされる6.5%にはまだまだ遠い印象を与えました。
2月の米雇用統計が悪化し、早期の金融緩和終了が遠のいたことで貴金属は急騰。金は一気に約20ドル上昇し、1680ドル台まで急伸しましたが、その後状況が一変。
雇用統計の過去に遡った改定値が発表され、全体的に上方修正。2012年は7・8月を除き軒並み引上げされ、11月は16.1万人増から24.7万人増、12月は1.5.5万人増から19.6万人増という大幅改定となりました。
更に、同日発表されたISM製造業景況感指数が53.1と前月から2.9上昇し、9カ月ぶりの高水準となったことで2月雇用統計悪化がほぼ吹き飛びリスクオン相場に急転換しました。
この動きを受け急騰していた貴金属は反落。何とか上昇で引けたものの、上げ幅は限定的なものになっています。
FOMC・米雇用統計という2大イベントを通過しましたが、貴金属が飛び出していく材料を得ることは出来ませんでした。ドル建て価格のBOX相場はまだしばらく続きそうです。
一方で、為替では円安の動きが止まらず。米国のリスクオンに加え、欧州でも景況感が回復しユーロ高となっていることを背景に一段安で、週末の引け値が92.72円まできています。結局調整らしい調整もなく円安が突き進んでおり、95円という節目まで駆け抜けていきそうな勢いです。