相場天気予報MARKET FORECAST

懸念されていた中国シャドーバンク部門のデフォルトは、大手信託会社が金利を除く元本を返済することで合意に至った事で最悪の事態は回避。

今回は政治的な思惑もあり、不透明な形ながらも救済されましたが、今後も大規模な償還は続きます。いつもまでも中国当局が支えるはずもなく、シャドーバンク問題は中国経済の深刻なリスクといえます。

中国リスクは一旦回避されましたが、もうひとつの問題である新興国からの資金流出が止まりません。トルコでは財政会合を急遽開催し、アルゼンチンも外貨規制緩和を発表するなど対策に躍起になっていますが、新興国サイドから出来ることは限られているでしょう。新興国の通貨安の原因は米国の緩和縮小によるドル資金の逆流です。主導権は米国にあります。

その米国では12月新築住宅販売件数が発表され、予想を下回る結果となっています。FOMCを前に弱い経済指標が続いていますが、依然として追加緩和縮小の可能性は高いとのこと。

2月危機ともいえる大きな混乱が予想されます。

貴金属は全面的なリスク回避の流れには逆らえず下落。ただ、ドル建て価格の下落は限定的であり、為替さえ元の水準に回復すれば悪くない相場です。為替要因での変動は戻りも早いと考えます。