ECB理事会で波乱
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- 2016.12.09
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昨日のECB理事会で波乱。
月額800億ユーロとしている債券買い入れ規模を来年4月から月額600億ユーロに縮小し、併せて量的緩和の終了時期を9カ月延長することを決定しました。
今回のECB理事会は無用の混乱を避けるために、無風で終わるとの見方が強かっただけに、驚きの結果です。
現状の買取規模を維持しながら緩和期間も延長するというという選択肢は、ドイツをはじめとする保守派の合意が得られなかった模様。今年の英国・イタリア国民投票に続き、来年も欧州の主要国では大きな選挙が待ち構えており、難民問題も含めこれから政治リスクが増大するとみられる欧州。ドラギ総裁は難しい立ち位置ながら、最大限の譲歩を引き出したということでしょう。また、今回の理事会の決定も金融緩和の縮小を示唆するものではなく、状況によっては買い入れプログラムの規模拡大と買い入れ期間の延長もあり得ると発言し、緩和的姿勢を崩していません。
市場はECB理事会を受け、ユーロ安ドル高に進んでいます。貴金属はドル高を嫌気し軟調な値動きですが、急落には至らず。
今夜も神経質な値動きの相場となりそうですね。