ECB出口戦略議論は秋から
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- 2017.07.21
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昨日は日銀金融政策決定会合とECB理事会が開催されました。
両者とも金融政策は現状維持としたものの、停滞を続ける日本と出口戦略に歩を進める欧州という対照的な状況になってきています
まず日銀金融政策決定会合は景気判断を前進させましたが、注目されていた物価見通しについては2%の達成時期を「2018年度ごろ」から「2019年度ごろ」へと先送り。
そしてより市場への影響力の強いECB理事会では、超緩和的な政策スタンスを据え置くとともに、物価見通しが悪化すれば資産買い入れを拡大する余地を残しました。また、焦点となっていた出口戦略への転換については、秋から議論をおこなうとしました。
日銀はノーインパクトでしたが、ECBは来年以降としていた出口戦略議論を秋に前倒し。ドラギECB総裁は徹底して慎重なスタンスを取っていますが、ドイツを筆頭とした金融引き締め派を抑えきれなくなっているのは明白です。
ECBの緩和縮小観測が高まったことでユーロは上昇。相対的にドルが売られ、ドルINDEXは現在94.2まで低下しています。
貴金属はドル安を受け小幅上昇。このところの動きとして、ドルよりも金利への連動性が強くなってきていますね。