BOX圏をフラフラと動く貴金属
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- 2014.05.16
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BOX圏内でフラフラと動く貴金属。
昨日は米経済指標の強弱が要因でした。
まず米新規失業保険申請件数が発表され、29万7000件と前週に比べ2万4000件減少し、約7年振りの低水準となりました。
また、NY連銀・製造業景況指数も前月から18ポイント上昇の19.01となり、約4年振りとなる高水準。
2つの経済指標の大幅改善により、貴金属は急落。特に雇用状況については、今月の米雇用統計のビックサプライズも踏まえ、予想以上の回復を見せていると考えられる状況であり、貴金属はレンジ下限を試してもおかしくない内容でした。
しかし、その後発表された米住宅市場指数の悪化が市場に冷や水をかぶせ、貴金属の下落に歯止めを掛けました。イエレンFRB議長の懸念材料は雇用状況から住宅指数に変わってきていたこともあり、今回の数字も実際以上に意識されています。
いずれにしろ、FRBはスケジュール通り、年内の緩和縮小終了、来年半ばまでには金利引き上げと動いていくでしょう。経済指標の多少のブレに左右されることはありません。
今週末の注目要因として、インド総選挙があります。約5週間かけて投票されたものが、本日一斉開票されます。予想では野党連合が過半数を制する見通し。
インドといえば世界最大の金需要国。昨年こそ中国にトップの座を譲りましたが、その原因は国際赤字解消のための金に対する重課税。野党が政権を取れば、金に対する税率を軽減する方針のようです。既にある程度織り込まれている材料ですが、実際に決まれば金に対して追い風となるでしょう。