相場天気予報MARKET FORECAST

昨日はムーディズが金融大手15社の格下げの報から始まりましたが、このニュースは想定の範囲であり市場の反応は限定的でした。
混乱の中にある欧州では、ECBが担保基準緩和を発表。また、独仏伊スペイン首脳会談も行われ、EUのGDP１％に相当する1300億ユーロ規模の成長支援策を導入することで合意。
しかし、カギを握るメルケル独首相にこれ以上の妥協を受け入れる気配はありません。
来週28.29日に開催されるEU首脳会談に注目が集まります。

運命の1週間ともいえるビックイベント続きの週でしたが、無難に通過したような印象を受けます。
市場の最大の関心事であったFOMCでは今回もQE3は発動されませんでした。ツイストオペの延長という最低限の手当のみでしたが、今後のQE3については含みを持たせたことから市場の崩壊は免れています。
また、欧州ではギリシャ緊縮派が勝利し、連立政権も成りました。ギリシャの行く末は離脱しかありえないとは思いますが、これでしばらく時間ができました。このタイミングでスペインを鎮静化できるかに今後のユーロの命運がかかっています。
すべては時間稼ぎであり、問題の先送りですね。

貴金属はQE3がなかったことで綺麗にプレミアムは剥落しました。
さすがに下げすぎていた反動から昨日はやや戻りを見せましたが、上昇も限定的。金は前回安値の1530ドルを試すところまではいかないと思うのですが…。