週末の状況
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- 2012.08.22
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9月のECB理事会への期待感から落ち着きを取り戻しつつある欧州で、再びギリシャ問題が浮上。
ギリシャはトロイカ(ECB・EU・IMF)からの支援条件とされている115億ユーロ(140億ユーロ?)の緊縮策に目途が立っていません。ギリシャは緊縮派が選挙で勝利したものの、国民の総意は緊縮削減の緩和。
ギリシャの財政赤字は対GDP比で9.3%。第2四半期のGDPは前年比-6.2%。失業率も23.1%で、15-24歳に至っては55%。スキルのある若者は海外へと移住し、まさに夢も希望もない状態に陥っています。
緊縮策だけでなく成長も必要であると、ギリシャよりの姿勢を示していたオランド仏大統領は、「同国の経済状況に関する最新報告と支援要請が必要である」と一線を引いています。
ここで安易にギリシャに妥協すれば、スペインをはじめとした他の支援要請国にも影響を及ぼす為、毅然とした対応を取るほかありません。
関係者は未だ否定的な発言をしていますが、スペイン救済に一定の目途がつけば、ギリシャのユーロ離脱は避けられないでしょう。
為替では円安が進んでいます。80円には強い抵抗戦があるようですが、日米金利差の拡大やこのところの米経済指標の改善によるQE3期待の後退が影響しています。しかし、もしQE3とECB国債買い入れが実現すれば円高への大きな圧力となりそうです。
貴金属では急騰を続けるプラチナの動きが注目されています。
南アフリカのマリカナ鉱山の情勢は悪化。アパルトヘイト後最悪の44名の死者を出し、ついに大統領も動かざる負えない事態に。
マリカナ鉱山を所有するロンミン社は世界第3位のプラチナ生産量を誇り、マリカナ鉱山自体も世界のプラチナ生産量の12%を占める大鉱山。他の鉱山への影響も懸念されており、プラチナ市場への影響も甚大です。
プラチナ価格の急騰はほかの貴金属価格の下支えとなるでしょう。