逆襲のプーチン
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- 2014.08.07
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米景気回復による早期利上げ観測により防戦一方だった貴金属を救ったのはやはり地政学的リスクでした。
今回の舞台は終結に向かうと思われていたウクライナ情勢。
マレーシア機撃墜により制裁を強められ、劣勢に陥っていたプーチン・ロシアがついに反転攻勢にでました。
ロシアに制裁を科した国から農産物などの輸入を禁止・制限という経済による対抗策だけでなく、再びウクライナ国境地帯にロシア軍2万人を集結させているとNATOが公表。この示威行為により、ロシアがウクライナに軍事介入を図るのではないかとの懸念が強まりました。
市場ではウクライナ情勢に対する警戒が薄れていたこともあり、インパクトがあるニュースとなりました。地政学的リスクの高まりにより、安値を付けていた貴金属は安全資産として買い戻され、金は1300ドル台に回帰。
プーチン・ロシアはやはり侮れません。
しかし、実際はプーチン大統領もかなり追い込まれているようです。ロシア国内では一般的にマレーシア機撃墜はウクライナ政府軍の仕業であると認識され、ウクライナ介入に対してもロシア同朋の解放という事で強く支持されているとの事。プーチン大統領としては弱腰の対応は国民の支持を失うことになる命取りの行為です。ますます落とし所が見えにくくなってきました。