貴金属は正念場
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- 2013.10.03
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米債務上限問題への懸念からのリスクオフで急落した貴金属でしたが、一夜にしてほぼ同じ水準まで巻き戻す急騰となりました。
激しい値動きとなっていますが、ここまでの動きは予想通り。リスクオフ一巡後は貴金属は安全資産として買い戻されます。予想外なのは米株価で、このリスクオフ環境でも1万5000ドル台をキープし、小幅下落でやり過ごしています。米株価が強すぎるのか、貴金属価格が敏感すぎるのか、どちらなのでしょう?
昨日の動きをまとめると、欧州ではレッタ伊首相が信任され、ECB理事会でドラギECB総裁は景気動向に警戒感を示したものの、金利据え置きで追加緩和はなし。欧州が一応の収まりを見せていることでユーロ高。
米国ではADP雇用統計が発表され、民間部門雇用者数が16万6000人増と市場予想18万人増を下回りました。週末の雇用統計発表が延期される見込みとなっていることで、特にADP雇用統計に対する注目が集まっていた中での悪化であり、改めて米労働市場の回復の遅れが意識されることになりました。
さらに、ローゼングレン・シカゴ連銀総裁が、9月緩和縮小見送りを支持し、緩慢な成長や脆弱な雇用状況を踏まえ、米経済には金融緩和が引き続き必用であると発言。
債務上限問題を巡る混乱の中で、10月の緩和縮小開始は難しそうですね。
さて、貴金属はここが正念場。往って来いの値動きとなったものの、BOX圏内から下値を破られたのは事実。貴金属を支えてきた中国市場は建国記念日の為、来週月曜日までの大型連休中。今夜の値動きは注目です。