貴金属は上昇要因発生でも欧米金利上昇には勝てず
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- 2017.07.07
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前日の米FOMCに続いて、昨日はECB理事会議事録が公開されました。
先日ドラギECB総裁が出口戦略の始まりを匂わせるような発言をしたことで、会合の内容が注目されていましたが、議事録で量的緩和の緩和バイアスを削除することを検討していたことがわかりました。ドラギ総裁の発言後にECB関係者がその発言を慌てて否定していましたが、やはりECBも出口戦略に傾きつつあるようです。これを受けてユーロが急騰。
さらに米国で発表されたADP雇用統計が予想を下回る弱い結果になったこともユーロ高・ドル安に拍車を掛けました。また、北朝鮮情勢が緊迫化していることも嫌気され、米株式市場は急落しています。
ユーロ高・ドル安・株安と貴金属にとっては上昇要因が揃いましたが、貴金属は小幅上昇に留まっています。上昇要因以上に欧米での金利上昇が目立ってきたことが強く効いています。今夜は米雇用統計ですが、本日の様子を見ると例え弱い結果が出ても貴金属の上昇は限定的であり、下値試しの可能性の方が強そうですね。