貴金属が大底割れ
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- 2015.07.21
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ついに貴金属が大底割れ。
ギリシャ・中国リスクが一服したところで、イエレンFRB議長議会証言での年内利上げ示唆。堅調な米経済に、懸念されていた外的要因がなくなったことで9月米利上げ観測が一気に加速しました。
市場の米利上げを織り込む動きも活発化し、金利を生まず、安全資産としての魅力も後退した貴金属は急激に売り込まれました。また、週末に発表された中国の金保有高が市場予想を大きく下回ったことも地合いを悪くしています。
金は強い抵抗線となっていた1130ドルをした抜けたことでストップロスを巻き込んだ急落となり、一瞬で1130ドルから1080ドルまで約50ドルの急落で2009年2月以来の安値をつけています。プラチナも1000ドル割れで946ドルの安値更新。連休中の値崩れというジンクスは生きていました。
難しいのはここからの値動きでしょう。米金融緩和とともに上昇した金価格は、米利上げで一段落するということは以前から予想されていました。そのインパクトから言っても今回の下落幅は当然ともいえます。米利上げはいずれ来るものであり、利上げが行われるまでは金価格は頭を押さえられます。しかし、利上げの実行で金にとっての大きな悪材料が消化されることも事実であり、米利上げをポイントに潮目が変わるとの見方も強いです。
短期的に安値を付けたかどうかはまだわかりませんが、長期的に見れば間違いなく安値と言える水準です。山高ければ谷深し、逆もまた真理です。