警戒感が強まる米雇用統計
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- 2013.05.02
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にわかに雲行きが怪しくなってきた市場。今年もGWの急落ジンクスは健在のようです。
サプライズは米国から。
米雇用統計に先立って発表された4月ADP雇用統計が11万9000人増と市場予想15万人増を大幅に下回る悪化。さらに3月分も15万8000人増から13万1000人増へ下方修正。
ただでさえ先月の米雇用統計のネガティブサプライズから雇用情勢への警戒が強まっていたところへの悪材料。ADP雇用統計は米労働省が発表する雇用統計と必ずしも連動するものではありませんが、否が応でも明日発表される4月米雇用統計への不安が急激に高まる結果となっています。
また、同日発表された米ISM製造業景気指数も50.7と前月51.3から低下したことで、リスク回避から株・商品市場は大きく崩れました。貴金属も急落し、金は一時1440ドルまで下落。
その後、昨日から行われていたFOMCが終了。予想通り現状維持。
材料はなしかと思われましたが、声明で「労働市場ないしインフレの見通しの変化に応じて、資産買い入れのペースを増加または減少する用意がある」と発表。ここ注目すべきはこれまで金融緩和の継続性が問題にされていましたが、今回の声明では追加緩和の可能性が示されたこと。
この声明を受け、売られていた貴金属は買われますが戻りは限定的。
もっと材料視されても良さそうなニュースなのですが、警戒感が非常に強くなっている米雇用統計を前にしては仕方がないところでしょう。
今夜はECB理事会。利下げが有力視されています。
米雇用統計の結果と併せ、連休明けの相場は大きく変化していそうですね。