調整地合いを引き継ぎ
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- 2015.10.20
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中国GDPによる市場への影響はほとんどなし。
当局が発表した+6.9%という作為的な数字に対し、実質は+5%前後といわれていますが、市場は詮索しませんでした。
また、欧州では今週ECB理事会が予定されており、可能性は低いものの追加緩和が噂されています。特にVW問題と難民問題で、欧州の盟主であるドイツに懸念が強まっている状況。事態の影響を見極めるのにもう少し時間が必要であると考えられていますが、これまでもトリッキーな動きをしてきたドラギECBだけに警戒感がのこります。
結果としてユーロ軟調でドル高。
貴金属も調整地合いを引き継ぎ、しっかりとした下落となっています。
来週のFOMCが迫る中、市場の利上げ時期予想は揺れています。10月はないと思われますが、12月か来年3月かで意見が分かれるところ。イエレンFRB議長をはじめとしたコアメンバーは状況次第という前置きはありますが、依然年内利上げを支持。しかし、その他のメンバーからの意見は割れており、FRBは一枚岩ではありません。
9月見送りの理由とされた中国をはじめとした世界経済は一応の落ち着きを取り戻していますが、再び利上げが現実味を帯びれば混乱は必至。また、ここにきて世界経済の悪化の影響が米国にも表れ始めています。
現状の米国だけを考えれば利上げは可能なのかもしれませんが、世界経済の覆う強い不透明感は怖いところ。一寸先は闇です。
いずれにしろFRBに対する市場の不信感は高まっています。10月FOMCで何らかの具体的なメッセージがあった方がよさそうです。