膠着状態
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- 2013.06.18
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FOMCを控え、引き続き市場は膠着状態です。
昨日発表されたNY連銀製造業景況指数とNAHB住宅市場指数が予想以上の改善を見せたことで一時NY市場ではリスクオンに振れましたが、FOMCを巡る思惑で上げ幅は縮小しています。
今回のFOMCでは市場の混乱を収めるような対応がとられるとの見解が強い中、英ファイナンシャル・タイムズが、バーナンキFRB議長は今回の会見で資産買い入れの縮小が近いことを示唆する見通しと伝えたことで市場は動揺。その後この記事の記者はFRBが情報をリークしたわけではないとツイートしましたが、市場の警戒は簡単には収まりません。
バーナンキ発言が終わるまで、出口戦略に過敏に反応する相場となります。
さて、今回のFOMC後の相場がどのようになるか改めて考えてみます。
市場期待通りに、量的緩和の早期縮小を否定した場合、ポジティブニュースで市場は当然リスクオンに振れるでしょう。リスク回避先となっていた円も売られ、株高・ドル安となることが予想されます。しかし、貴金属はリスクオンの波に乗れるかは微妙。白金系は問題なく上昇すると思われますが、金はリスク回避で買われていた部分がさらに剥落する可能性もあります。
逆に出口戦略を示唆するネガティブサプライズになった場合は、否応なく全面安の展開が予想されます。この場合でもリスク回避として貴金属が素直に上昇するとは考えにくいところ。
つまりどちらの展開になっても今回貴金属が大きく上昇するというシナリオは見えにくいというのが個人的な予想。これはドル建てベースの話であり、国内価格は為替次第でどちらにも転ぶ可能性はありますが…。
現状も値ごろ感はありますが、バーナンキ発言後の市場の動きを見極めてからでないと動きが取れませんね。