米雇用統計後の市場
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- 2016.04.04
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週末に発表された3月米雇用統計は非農業部門雇用者数21万5000人増と市場予想20万人増を上回ったものの、失業率は5.0%と0.1%悪化する結果となりました。
前2カ月の雇用者数が修正されていますが、3か月平均は20万人を越えており、堅調な雇用回復が認められます。また、失業率の上昇については労働参加率の増加にリンクするところもあり、一概に悪要因とは言えません。そしてこのところ重要度が増している平均賃金も+0.3%と市場予想+0.2%を越えてきました。
悪材料としては耐久財製造業部門の雇用者数や製造業労働時間の伸び悩み、就労者増加分のうち40%が低賃金職であることなどが挙げられます。
結論としては、全体的にはポジティブな雇用統計だったといえますが、米利上げを前倒しさせるほどのインパクトはなしという事になります。
ドルINDEXは一時上昇を見せましたが、結局は下落し現在94.5とドル安。円もドル安に素直に反応し、111円半ばと円高気味。NYダウもリスクオンの波に乗り1万7792ドルと4カ月振りの高値。
一方で、貴金属はイカレコレ。円高に圧迫されながら、ドル安でも値を崩し、金は1220ドル付近まで下落。プラチナも株価より金に連れられて下落。商品相場全体的に軟調です。このところ原油価格が頭打ちなのも響いています。
4月米利上げは遠のき、ドル安傾向は続きそうな状況。貴金属にとってそこまで弱気な状況ではないと思うのですが…。