米雇用統計前に上方ブレイク
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- 2014.03.07
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軍事衝突回避で一旦は緊張緩和したウクライナでしたが、クリミア議会がロシア編入を決議し、16日に住民投票を行うと発表したことで再び緊迫化。
放置すればクリミアはロシアに編入されることになります。当然これには欧米が激しく反発し、資産凍結や渡航禁止といった制裁を発動。今度はロシアのリアクション待ちの状況ですが、プーチン・ロシアにとってここまでの展開は想定の範囲内でしょう。危機は加速しています。
ウクライナ情勢による混乱の中、開催されたECB理事会は予想を覆しての追加緩和見送り。ドラギECB総裁は景気シナリオに変化はないとしました。これを受け、ユーロは上昇。ドルが圧迫されたことで貴金属は急騰。円安も加わったことで国内市場での価格上昇も加速しました。
その後発表された米新規失業保険申請件数が予想を上回る低下となったことで上値は抑えられましたが、米雇用統計を前に貴金属は上方ブレイクという事になりました。
さあ、今晩はいよいよ米雇用統計。寒波の影響はほぼないはずであり、事前予想は非農業部門雇用者数前月比14万9000人増の失業率6.6%。仮に3カ月連続で10万人を割り込むことになれば緩和縮小ペースが再考される可能性が非常に高いとのこと。
経験則からいえば、前哨戦であるADP雇用統計の逆目に出ることが多いのが米雇用統計。先日発表されたADP雇用統計は悪化でした。今回はどうなるでしょうか?