米雇用統計は失望の結果に
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- 2017.06.05
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注目の5月米雇用統計は、非農業者部門雇用者数が13万8000人増と市場予想18万5000人増を大幅に下回り、さらに過去2か月分の雇用者数も下方修正。失業率は4.3%に低下したものの、平均賃金は伸び悩み、労働参加率も低下するなど、内容は総じて悪化。
先日発表された好調なADP雇用統計からハードルが上がっていたこともあり、市場の失望は大きなものとなりました。
長期的な視野に立てば、雇用情勢が改善を続ける中で雇用者数の上積みが鈍化するのは当然のことであり、今回の雇用統計もそこまで悪いものではなく、結論として6月利上げを先送りするほどのインパクトもありません。しかし、最近、米景気回復に陰りが見え始めているとの懸念があり、重視されているインフレ率は低迷したまま浮上の兆しなし。また、トランプ政権による景気後押しも期待が遠のいている中で、米経済に対する先行き不安が徐々に高まっているように感じます。
低調な米雇用統計を受け、ドルは急落。ドルは主要通貨に対し、約7か月ぶりの安値をつけています。
ドル安を受け貴金属は急騰。金は1280ドルまで値を伸ばしてきました。そして出遅れ感が目立っていたプラチナは金以上の急騰を見せ、約25ドル上昇し950ドル台まで一気に乗せてきました。
非鉄は為替が約1円円高に動いている分、マイナスですね。