米雇用統計は大幅改善 貴金属は予想外の値動きに
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- 2012.12.08
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11月米雇用統計が発表され、結果は非農業部門雇用者数が14万6000人増、失業率7.7%。事前予想の非農業部門雇用者数8万6000人増、失業率7.9%をいずれも大きく上回る改善を見せました。
サプライズな結果となりました。非農業部門雇用者数は節目である10万人を大きく上回り、失業率は2008年12月以来の低水準です。今回の雇用統計はハリケーン「サンディ」の影響が出ると考えられていましたが、全く問題なし。
この結果を受け、市場の追加緩和期待は後退。来週のFOMCでもツイストオペの補填程度の策しか出ないでしょう。
そして、株価は急騰しましたが、貴金属にとって追加緩和が後退したことはネガティブサプライズ。雇用統計発表直後に金は1684.1ドルまで急落。さらに下値を試す展開が予想されていましたが、ここから切り替えし終値1704.5ドルと上昇して引けています。
ちょっと予想できないような貴金属の値動きでした。要因として考えられるのは、財政の崖問題が意識される中、リスクヘッジとしての金を投資家が捨てきれなかったということでしょうか?また、雇用統計は大幅な改善を見せましたが、数字は実態をすべて反映したものではないとの冷静な見方もあったのでしょう。
来週の貴金属急騰シナリオの可能性は低くなりましたが、底堅さを再認識させられた相場となりました。