米雇用統計はサプライズ
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- 2016.06.06
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週末に発表された5月米雇用統計は、非農業車部門雇用者数が3万8000人増と市場予想16万4000人増を大幅に下回り、2010年9月以来の低い伸びとなるサプライズ。
また、3・4月分も5万9000人下方修正されています。
失業率は予想外に4.7%に低下しましたが、これも労働参加率の低下による要因が大きく、素直に喜べるものではありません。
今回の雇用統計はもともとベライゾンのストライキによる影響で3.5万人程度の下押しがあり、10万人を越えれば問題なしとハードルが下げられていましたが、その10万人にも大きく届かない衝撃の結果です。これで6月の米利上げの可能性は大きく低下。その次の7月の可能性は依然残されてはいますが、7月まで待てば大統領選への影響は必至。そして、その影響は反イエレンであるトランプ氏に有利に働くと見られます。6月を逃せば12月まで先延ばしされることになりそうですね。
米雇用統計のサプライズを受け市場は大騒ぎ。ドルが急落したことで素直に円は急騰。円は109円から106円半ばまで急激な円高となりました。一方、貴金属も全面高で金は1240ドル台まで30ドル以上の急伸。
一夜にして状況は変わりました。
そして今夜はイエレンFRB議長講演が予定されています。金融政策に言及するか不明ですが、タイミング的には何かコメントがあって然るべきところ。米雇用統計による影響はまだ残っており、講演をきっかけに第二波の動きが出てきそうです。