米追加緩和期待がさらに高まるが…
- UPDATE
- 2012.08.22
- GATEGORY
- OTHER
先週のFOMC議事録公開からの米追加緩和期待による強気ムードが継続。
米国要人の追加緩和是非についてのさまざまな発言が取り上げられていますが、市場では追加緩和発表に対して楽観的な見方が支配的です。
前回QE2が発表された経緯から、今週末のジャクソンホールでのバーナンキFRB議長講演での追加緩和示唆が注目されています。
翌週に米雇用統計を控えたこのタイミングでの発表に疑問は残りますが、市場の期待は非常に高いです。失望を誘わないためにも、12日のFOMCに期待感を持たせる発言が期待されます。
個人的には今回のFOMCでのQE3発表には懐疑的な見方をしており、ゼロ金利政策の時間軸の延長が本命であると考えています。QE3見送りにより一時的には市場の失望を誘うかもしれませんが、仮にQE3が発表されたとしても、QE1・2ほどの規模は見込めず、話題になってからの期間も長かったためインパクトも限定的です。
また、QE3という虎の子を温存することで、その存在感から市場に影響を与えることができるというカードも残ります。悪くない選択だと思いますが…。
貴金属は調整もなく上昇を続けています。
上昇前(8/15)と現在の相場を比較すると以下の通りです。
金 1606.6ドル→1673.5ドル 約4.2%上昇
プラチナ 1396.2ドル→1545.0ドル 約10.7%上昇
銀 28.097ドル→30.810ドル 約10.8%上昇
為替 78.80円→78.75円
南アフリカのプラチナ鉱山の労働争議を切っ掛けに始まった貴金属の上昇は、世界的な金融緩和期待を背景に長く続いていたBOX相場をついに上抜けました。ただ、あくまでも期待感からの上昇であり、ECBの国債買入れもFRBによるQE3も確定事項ではないことが不安材料ではあります。また、追加緩和に対する織り込みも大きく、実際の発表があってからの上値は限定的かもしれません。