米早期利上げ観測で米株急落
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- 2016.09.12
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米利上げを巡り神経質になっている市場。
予想を下回った8月米雇用統計、そして製造業・非製造業ともに落ち込みを見せたISM景況指数を受け米早期利上げ観測は大きく後退したと市場は捉えていますが、FRBメンバーからは相変わらず利上げに肯定的な発言が続いています。タカ派メンバーがぶれずに早期利上げを訴えるのはさほど影響力を持ちませんが、ハト派メンバーが意趣替えするとなれば話は別。ハト派であるローゼングレン・ボストン連銀総裁が「利上げを待ちすぎることのリスクが大きくなりつつあり、段階的な引き締めが適切となる公算が大きい」と年内利上げに前向きなタカ派的発言に変化。
ローゼングレン・ボストン連銀総裁の発言をきっかけに米早期利上げ観測が再燃しました。
貴金属は当然のごとく下落しましたが、今回最もダメージを受けたのは米株。NYダウは394ドル安と、英EU離脱決定直後の下げ幅に続く今年2番目の下落幅。売りが売りを呼ぶ展開です。貴金属ほど年内利上げを織り込みが少なかった分、一気にその付けが回ってきたようなイメージですね。
そして今夜はハト派であるブレイナードFRB理事が講演。ここで利上げを示唆するような内容があれば9月利上げを受け入れなければならないでしょう。FOMCのブラックアウトを前にした最後の要人発言。注目です。