米国への信頼毀損
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- 2013.10.18
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米財政協議が合意に至り、最悪のデフォルトは回避。
市場は混乱の影響を検証する段階に移っています。
政府機関の閉鎖及びそれに関連する民間部門のダメージは大きく、景気回復に水を差す結果となり、そしてそれ以上に深刻なのが決断できない米国という政治リスクであるという事が認識されました。今回の債務上限引き上げも4カ月ほどの先送りにすぎず、年明けにはこの問題が再度蒸し返されることが必至です。そしてリーダーシップを取るべきオバマ大統領は、シリア問題に続き今回も無力な姿をさらすことになりました。米国に対する信頼は大きく毀損しています。
デフォルト回避という結果にもかかわらずドルは低調な動きとなっていたところに、大公国際資信評価公司という中国格付け会社が米国債を引き下げたと発表。中国の格付け会社ということで、市場に対する権威や影響力は限定的でしょうが、米国債最大保有者である中国が警告を発しているという点は注目に値するでしょう。
貴金属は債務上限問題の先送りや、緩和縮小観測の大きな後退を受け欧州時間開始とともに急騰。金は1320ドル台を回復する久々の爆上げとなりました。NY時間も利食いに潰されることなく価格を維持していますが、ここからの方向性は見えていません。今夜は重要ですね。
尚、延期されていた9月雇用統計は10/22、そして10月雇用統計は当初の予定から一週遅れて11/8に発表とのこと。