米「財政の崖」協議に進展はなし
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- 2012.11.30
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昨日は欧州でドイツ失業者数が発表され、前月比5000人増と8カ月連続の増加となりました。失業者の増加は続いているものの、市場予想1万5000人は下回り、失業率も6.9%で横ばいと、他の欧州諸国と比較して非常に堅調です。
ドイツ経済は決して良い状況ではないものの、やはり底堅さを感じさせる結果です。
米国では財政の崖回避に向け協議が続いていますが依然進展はなし。共和党ベイナー下院議長が会談後、協議に対しての失望感を表明したことで、市場の警戒は一段と高まっています。市場には未だ楽観的な見方の方が優勢ですが、時間が経つにしたがって悲観的な見方が強まるでしょう。
財政の崖問題が意識されながらも相場が強気なのは、日米の追加緩和期待によるもの。日本では安部自民党が政権を取った暁には積極的な緩和策が取られるとの可能性が強く、米国でもQE3の拡大が噂されています。この期待感がある以上、相場は大きく下げに動きにくいでしょう。
貴金属も昨日は上昇しています。前日の不可解な急落に追随する売りはなく、買い戻しもしっかり入っています。11月も終わり、2012年最後の月が始まります。終わり良ければ全て良しという状況になるのでしょうか?財政の崖問題が早期に解決すれば一気の急騰も期待できるところですが…。