理解が難しい相場
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- 2017.04.06
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ADP雇用統計は市場予想を大幅に上回る改善を見せました。
これを受け、週末に控えた米雇用統計への期待も高まりリスクオン、ドル高の流れ。NYダウは急騰し、貴金属は急落となりました。
そして3月FOMC議事録公開。議事録では米国は完全雇用に近い状態にあるが、インフレ率については目標である2%に届いていないと多くのメンバーが考えていることがわかりました。利上げペースについては意見が分かれており、ここまでは想定。
サプライズはバランスシート縮小の議論。大半メンバーが経済が順調に回復すれば年内にもバランスシートの縮小が適切になると考えていることが判明。バランスシートの縮小は来年2018年からというのが市場のコンセンサスでしたが、それが前倒しされる可能性が出てきたことは悩ましい事案。FRBは追加利上げだけでなく、バランシートの縮小も行使しながら経済バランスをコントロールしていくつもりのようです。
FOMC議事録を受け、ドル高が加速するかと思いましたが、なぜか公開後はドル安に動いています。
これについては議事録でバランスシートの縮小についての言及はあったが、具体的な方法論まで突っ込んだ話になっていないことや、早期利上げを連想させる内容ではなかったこと。また、米中首脳会談を前にしてバランスをとる動きが作用した。などの見解が出ていますが、今一つ腑に落ちるロジックが見つかりません。
相場は結局行って来いで前日とほぼ変わらない水準ですが、理解しがたい歪が溜まっていっている印象です。大きな地崩れが起きなければよいのですが