激しく動いた市場
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- 2016.06.17
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利上げを見送ったFOMCの余韻と英EU離脱懸念が市場を支配する中、日銀金融政策決定会合が開催されました。
結果は大方の予想通り現状維持。このタイミングでの追加緩和はまずありえない状況でしたが、サプライズを好む黒田総裁の出方が市場を様子見に傾かせていました。改めて現状維持が発表されると、堰を切ったように円高・株安が進行。円は防衛ラインとされてきた105円を抜け、一時103円まで急騰。こうなると介入なしでは100円を切る可能性が出てきました。
そして日本発の株安が世界に伝播したことでリスク回避が一段と加速。金は歩調を合わせるように1300ドルを突破し、1318.9ドルの高値を付けました。
このままEU離脱国民投票までこの流れが続くかと思いましたが、一つの凶行で状況は一変。英国でEU残留派の女性下院議員ジョー・コックス氏が、離脱派と思われる男に射殺されるという事件が派生。
この事件を受け、離脱派優勢が覆るとの思惑に市場は変化。行き過ぎたリスクオフに巻き戻しが入り、NYダウは上昇に転じ、安全資産として買われていた金は約40ドルの急落で1270ドル台まで押し戻されました。しかし、円は多少戻しましたが104円台のまで。何らかの対策が必要でしょう。
まだ市場には歪が残り、落ち着いたとはとても言えない状況。今日も激しい動きが予想されます。