深追いは要注意
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- 2012.09.11
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先週は欧州でECB国債買い入れが大筋で合意に至り、米国では米雇用統計悪化からの追加緩和の高まりと、欧米で市場にとって非常にポジティブな結果となりました。
ただ、欧米共に追加緩和は決定事項のように扱われていますが、それぞれが実現するかは今週のイベントにかかっています。
欧州では12日にドイツ憲法裁判所がESMについての判断を下します。合憲判断を下すであろうとの見解が多勢ですが、ECB理事会での国債買い入れにドイツは唯一反対票を投じており、ドイツ国内での南欧救済に対する抵抗感は強いものがあります。
また、救済を受ける側であるスペインも、付随する厳しい緊縮体制に反発があり、正式に救援を要請するに至っていません。
まだまだ欧州が沈静化するには時間がかかります。
米国では12・13日のFOMCでの発表が待たれます。追加緩和は間違いなくあるとみられていますが、焦点はその内容に移っています。
QE3があるのか?
時間軸の延長に留まるのか?
また、QE3があったとしても、その規模と内容はどの程度のものになるのか?
一部では早くもQE3の効果も疑う声も出ています。
市場は週末お祭り騒ぎでしたが、欧米が追加緩和に踏み切る背景には、現状策では対応しきれない経済の悪化があります。決して楽観視できる状況ではありません。
貴金属は週末を挟み、アジアタイムでは急騰は一服し、様子見相場となっています。
深追いは要注意です。