欧州一服も不透明感は続く
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- 2012.08.22
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EUサミットでのポジティブサプライズで急騰した市場でしたが、週明けは揉みあい利食いが優勢になっています。
ドイツが妥協し欧州で合意が得られたことは大収穫でしたが、ユーロ共同債へのドイツの強固な反対姿勢は変わっていません。欧州債務問題解決への道はまだまだ険しく長い道のりです。
EUサミットが一段落し、次はECB理事会が5日に控えています。政治的な進展がみられたことで、ECBに対する期待も高まっています。追加利下げが本命ですが、ここでもサプライズはあるのでしょうか?
そして週末には恒例の米雇用統計。
前月のFOMCでQE3が見送られたことで市場は急落しました。しかし、事態が悪化した際の緊急手段としてのQE3は否定されていません。早急な発動はないでしょうが、米雇用統計の悪化はQE3期待を高める結果となるでしょう。
市場の目は欧州に向いていますが、米雇用統計は重要イベントに違いありません。
貴金属は欧州ポジティブサプライズでもBOX圏からの脱出はできませんでした。底値も固いのですが、同様に上値も固い。また、ちょっと気になるのが、金と銀の価格差(GSR)が広がったまま縮まらないこと。現在GSRは58.4と上昇が続いています。GSRが高くなるときは景気の縮小期とされます。欧米だけでなく、中国をはじめとした新興国の景気減速感が依然強いのでしょう。世界経済の先行きは不透明です。