相場天気予報MARKET FORECAST

注目のECB理事会は中銀預金金利を-0.2％から-0.3％に引き下げ、資産買い入れの期限を2016年9月から2017年3月まで延長することに決定。

ドラギECB総裁は会見で必要に応じて追加緩和を講じると言明。今後に備えて追加策を温存したと見られますが、ドラギECB総裁はこれまでに、市場の予想を上回るドラギマジックといわれるような大胆な策を打ってきた実績があり、今回も資産買い入れ規模拡大や、更なるサプライズへの期待が膨らんでいたために失望を誘う結果となりました。

ドイツをはじめとした緩和反対派が存在し、金利も既にマイナスと、状況的にも大きな緩和余地はないとの冷静な見方もありましたが、それ以上にドラギ総裁に対する漠然とした期待感が先行し過ぎていた反動が失望を大きくしました。

ECB理事会を受け、ユーロは対ドルで一時3.1％の急伸となるなど急激なユーロ高ドル安。ドルINDEXも100.5から97台まで急落。

貴金属はドル安で急騰となりましたが、その後のイエレンFRB議長講演で再び12月利上げ示唆があったことで頭を押さえられた印象。また為替も円高に振れたため、国内価格の上げは限定的なものになっています。

そして今夜は米雇用統計。よほどのサプライズがない限り12月利上げに変更はないでしょう。ただ、今後の利上げペーストの絡みも考慮しなくてはいけません。