最悪の状況を織り込む相場
- UPDATE
- 2012.08.20
- GATEGORY
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欧州リスクの拡大で底抜け相場となりました。
ギリシャでは連立政権交渉がまとまらず再選挙の可能性が濃厚ですが、再選挙では緊縮策に反対する急進左派SYRIZAが第一党となりそうな雰囲気です。
緊縮プログラムが実行されなければ、EU・IMFからの融資は当然止まります。遅かれ早かれデフォルトするしかないギリシャですが、できるだけ破綻を先延ばししてショックに耐えうる体制を作りたいというのがEUの本音でしょう。
また、ギリシャの動揺はスペインやポルトガルにも波及し、国債利回りが再び高騰し始めています。
一方、米国もJPモルガンの巨大損失事件が大きな影を落としてきています。
市場は最悪の状況を織り込み、急速なリスク回避が続いています。ここまで独歩高だった米株式も急落。GW以降パニック的というより淡々とリスク商品が売られていく様は、逆に怖いものを感じます。
金は一段安で1550ドル台。下値抵抗線は1530ドルですが、ここを抜ければ1400ドル台まで突っ込むことになるでしょう。材料的にはそろそろ下げ止まってもよい水準ですが果たしてどうなるのでしょうか?まだ高値にある米株が崩れれば、キャッシュ確保のため金がさらに売られる可能性も否定できません。
下げを追うより、底値を確認してからの買いが賢明かも。