景気回復への道程は遅々たるもの
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- 2013.02.04
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2月米雇用統計悪化も、過去分の大幅上方修正でリスクオン相場となった週末からの流れが継続しています。
米雇用統計での失業率の増加は、景気回復による労働市場の改善期待から就業をあきらめていた層が再び求職活動を始めたことも大きな要因です。目標とされている6.5%までの道程には、表面化していない失業者も併せて消化しなくてはならないという事。簡単ではありません。
しかし、過去分の大幅上方修正を踏まえて確実に回復基調にあることは確認されました。これを市場は素直に好感した結果のリスクオン、全面高の市場です。
貴金属の急騰にはストップがかけられましたが、世界的な金融緩和によるインフレ懸念、通貨の希薄化に対するリスクヘッジとしての魅力は消えていません。金は1650ドル~1700ドルのBOX相場から抜け出すきっかけをまた逃してしまいました。次のきっかけはいつでしょうか?
楽観視されている欧州はいつまでも平穏でいられるわけがありません。近いうちに必ず財務問題が燃え上がるでしょう。
米国でも債務上限問題は先送りされただけであり、3月頃には再度問題が表面化してきます。
世界経済の最悪期は通過したかもしれませんが、回復に向けての動きは遅々としたものになるでしょう。FRBによる資産購入は年内終了予想とされていますが、実際はもう少し先になると予想します。