意味のない原油4カ国合意
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- 2016.02.17
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サウジアラビア・ロシア・カタール・ベネズエラの4カ国が原油生産を1月の水準で凍結することに合意しました。
原油国が生産について合意に至るという一見ポジティブなニュースに見えますが、実態はほとんど意味のないものです。この合意には他の主要産油国が追随することという条件が付いており、サウジと対立するイランがこれを受け入れる訳もありません。さらに1月の生産水準自体がほぼキャパいっぱいの生産量であり、これを維持することは減産を意味するものでもありません。
4カ国が集まっても、本来の目的である原油減産には至らず、一応の恰好をつけるために増産凍結合意に落とし込んだだけのことです。現にこの合意を受けた原油価格は30ドル割れの急落となっています。
一方で、貴金属は株価が持ち直しを見せていることで続落。金は1195ドルから1215ドルまで激しく上下しましたが、終値では1200ドル台を維持。更なる上昇に向けた調整段階にみえます。