怖いものなしの米株
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- 2013.03.15
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昨日は米国でまたしても強い経済指数。
米新規失業保険週間申請件数が発表され、33万2000件と市場予想35万件を下回る結果。より信憑性の高い4週間移動平均も2750件減の34万6750件と5年ぶりの低水準になるなど、雇用市場の改善を裏付けるものとなりました。
強い米国景気回復期待から株価はさらに上昇し、NYダウは8営業日連続となる最高値更新。VIX(恐怖)指数も約6年ぶりの水準に低下しており、まさに怖いものなしの状況。
貴金属は売られてもおかしくない状況の中、同じ水準で踏ん張り続けています。
確かに米国の景気回復は本物であると認めざるを得ない状況ではありますが、欧州の信用不安は依然くすぶり続けており、中国は低迷したまま。米国自身も強制歳出削減が発動し、地方財政は火の車。先延ばしした財務上限も時間の問題です。
さまざまな問題が山積しているにもかかわらず、すべてを無視したようなNYダウに象徴される楽観論は大いに疑問が残ります。
現状としては世界的な金融緩和により、ジャブジャブになった資金がハイパフォーマンスをみせる米株式に流入しているだけでしょう。当然、株に比べパフォーマンスに劣る商品・貴金属市場からも資金は移動しています。
上げ続ける相場はありません。近いうちに米株式も調整に入るでしょう。上昇が急だった分、下げる時も谷は急で深いものになるのが常です。
株式が崩れ、資金が行き場をなくしたとき、再度貴金属が輝くのでしょうね。しばらく我慢の時です。
週末はイタリア情勢に注目です。