相場天気予報MARKET FORECAST

昨日、米国で米雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計が発表され、民間部門雇用者数は前月比19万8000人増と市場予想17万人を上回る結果となりました。

ADP雇用統計が改善したことで、週末の米雇用統計への期待も高まります。

また、この日公表されたベージュブック（米地区連銀経済報告）でも、経済はほぼ全国的に緩やかないし、まずまずのペースで拡大しているとされました。

米国の景気・雇用回復が確認されたことで、市場のリスク許容度は高まりNYダウは連日の史上最高値更新。為替では強い米国を背景にドルが買われ、円は売られ再び94円台へ。

しかし、強制削減などの問題もものともしない米国の快進撃が続いていますが、本当に強い米国が復活しているのでしょうか？経済回復が優先され、後回しにされていることも多いのではないでしょうか？足元ではデトロイドに代表されるように地方財政の破綻が相次いでいるとのこと。度重なる巨額の金融緩和で経済回復は相対的に速いのでしょうが、比例して抱える問題も肥大しているような気がします。実体経済が公表されている数字に追いつき、すべてが回復に向かうにはまだまだ時間が必要だと思います。

この展開では当然売られるべき貴金属は逆に小幅上昇。

理由は韓国中銀の金買い増しが公表されたこと。ファンドは相変わらずの売り攻勢ですが、値ごろ感のある貴金属に対しての実需買いも負けていません。

米雇用統計まで気は抜けませんが、そろそろ底入れとなりそうです。実際プラチナに関しては既に底入れからの反転模様ですね。

先程終わった日銀金融政策決定会合は金利据え置き、追加緩和見送りとなっています。白川総裁のもとでの最後の会合はいつもの様子見。白川総裁は最後まで自説を曲げなかったようです。黒田新体制に大いに期待しましょう。

そして今夜はECB理事会。好調な米国に対し、落ち目の欧州という図式になっていますが、今回は金利引き下げや追加緩和の可能性もあります。ドラギ総裁発言にも要注目です。