強いドル高 貴金属は正念場
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- 2014.09.09
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予想外の落ち込みを見せた米雇用統計でしたが、衝撃な数字は市場に大きな動揺を与えることはありませんでした。週末を挟んでの再評価も一時的な数字のブレであり大勢に影響はなしということで一段落。
改めて今月のFOMCで早期利上げに関する何らかのアクションがあるのではないかとの懸念が強まっています。
強い米国に対し、他は対抗のすべもありません。
昨日日本で発表された第2四半期GDP改定値は-7.1%への下方修正。東日本大震災後よりもひどい数字となりました。ここに来年10%への消費増税があるということで、ただでさえ弱い個人消費がさらに冷え込むことは確実。日本経済への先行き懸念は強まるばかりで、円は106円台へと下落。
欧州ではスコットランドで18日に行われる独立の賛否を問う住民投票を前に世論調査を実施したところ、独立賛成派が過半数を上回る事態となりました。英国からのスコットランド離脱懸念でユーロは一段安。
日本・欧州の悪材料でドル高に歯止めがかからずドルINDEXは84.5付近まで急騰。
強いドル高に押され貴金属は底抜け状態。金は1250ドル台まで急落しています。
貴金属を支えてきた地政学的リスクも、ウクライナ停戦合意から捕虜解放へと順調に進んでいることから緊張緩和。安全資産としてのプレミアムはほぼなくなりました。
国内貴金属価格は円安でフォローされているものの、貴金属は正念場を迎えています。