弱い米雇用統計 トランプリスク後退
- UPDATE
- 2016.10.11
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連休明けの日本市場。
週末の米雇用統計は非農業部門雇用者数が15万6千人増と市場予想17万2千人増を下回り、失業率も5.0%に上昇という結果となりました。
数字だけ見ればネガティブな結果とも取れますが、完全雇用に近づいている現状では15万人を越えれば堅調な雇用情勢といえ、さらに失業率が上昇した原因は低迷していた労働参加率が上昇したこと。また、平均賃金の上昇などその他の数値も上向いており内容的にはさほど悪くありません。さすがに11月利上げを強行するのは無謀ですが、これまでのコンセンサス通り12月利上げということで問題なさそうです。
そして米国を巡るもう一つの懸念材料である大統領選挙戦でも動きがありました。まずトランプ氏の10年前の暴言が表面化し大問題に発展し、そしてこのタイミングで第2回テレビ討論会が行われ、暴言問題を抜きにしてもヒラリー氏の完勝に終わりました。これでヒラリー氏当選ということでほぼ決着がついたとの見方が強まっています。
米雇用統計が弱い結果になったことでドル高圧力が和らぎ貴金属は上昇しましたが、トランプリスクも後退したことで上値は限定的。中国勢が国慶節明けで戦線復帰したものの、勢いが出ません。まだ我慢の時が続きます。