大きなリスク回避
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- 2012.10.24
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昨日は大きなニュースはなかったものの、ジャブのような悪材料が重なり大きなリスク回避へと発展しました。
まずはムーディズがスペイン5自治州を格下げ。スペイン自体の格付けは据え置かれましたが、足元である地方債は格下げされることとなりました。これを受けてスペイン国債利回りが上昇。支援要請を渋っていることもありスペインリスクは拡大しています。
米国ではバーナンキFRB議長退任観測と帰郷決算の悪化。
にわかにバーナンキFRB議長が来年の任期切れをもって退任するのではないかとのうわさが流れました。ヘリコプター・ベンといわれる緩和路線急先鋒のバーナンキ氏が退任するとなれば市場に大きな影響があるでしょう。しかし、現実的にはオバマ大統領が大統領選に敗北するようなことがなければ、この危機的なタイミングでの退任はありえないでしょう。
そして、同じく米国で発表されている企業決算の悪化も相場の足を引っ張っています。「財政の壁」問題が意識され始め、経営陣が投資を絞り始めているようです。大統領選が終わればこの問題はより大きくクローズアップされることになるでしょう。
3つの悪材料で市場は急速に調整に入り、リスク資産として株・商品が売られ全面安。状況が不透明化しているため、とにかく流動性の高いドルに回帰しています。
貴金属もこうなれば安全資産としての側面より、相場リスクのある商品として考えられるため急落。金は1700ドルの底値を試す展開となっています。プラチナは南アフリカ鉱山の労使交渉が進展していることもあり、調整幅が大きくなっていますね。
本日のFOMCも材料となりえる事柄は期待しにくく、少なくとも米大統領選あたりまでは大きな状況の変化は難しそうです