地政学的リスクと米経済指標
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- 2014.08.29
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昨日は動きのある市場となりました。
先ずはこのところ一服状態にあったウクライナ情勢。
前日に首脳会談を行い停戦協議再開に向けて合意したはずが、舌の根も乾かないうちにロシア軍がウクライナに侵入。ポロシェンコ・ウクライナ大統領は国連安保理の緊急会合の開催を求める事態に。
追いつめられていた親露派はロシアのより直接的な後押しを受けることで国境地帯の一部地域を占拠。勢いを盛り返しつつあります。休暇中のロシア軍正規兵が参戦しているとの話もあり、事実上ロシアの直接介入ともいえる状況です。
ウクライナ情勢の緊迫化を受け、安全資産として貴金属は買い戻され、金は一時1300ドルに肉薄しました。しかし、貴金属の急騰に冷や水をかけたのはやはり米経済情勢。
昨日発表された第2・四半期GDP改定値は、速報値+4.0%から+4.2%へ上方修正。市場予想は+3.9%への下方修正だっただけに驚きの結果となりました。また、新規失業保険申請件数も2週連続の減少となっており、利上げ時期の前倒し観測が強まることとなっています。
ウクライナ情勢の緊迫化で上昇していた部分は米経済情勢の改善で大幅に削られましたが、何とかプラス圏でフィニッシュ。
今日で月内の取引は終了となります。月末要因に加え、月曜日はレイバーデイで米市場は休場。3連休前のポジション整理もあり、今晩の相場は動きそうですね。