北朝鮮情勢からのリスク回避強まる
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- 2017.08.10
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特に材料もなく、夏枯れ気味の市場を北朝鮮情勢が荒らしています。
ICBMに小型核弾頭を搭載することに成功したとされる北朝鮮。これを受け、トランプ大統領は日本に原爆を投下する前のトルーマン大統領の発した言葉になぞらえた強い非難声明を発表。対する北朝鮮もこれに怯むことなく米グアムへの攻撃を検討と応戦。
その後、トランプ大統領は核戦力を使わずに済むよう望むと発信し、ティラーソン米国務長官も差し迫った脅威はないとの認識を示しています。
突発的な事態からの衝突は警戒要因ですが、現状では両陣営とも軍事衝突は避けたいのが本音。市場もそれは理解しつつも、北朝鮮が核弾頭搭載のICBMを持ち、さらに米国領であるグアムが攻撃対象という踏み込んだ内容に進んだことから、北朝鮮情勢の危機レベルは一段階上がったという認識になります。
地政学的リスクの高まりからリスク回避の動きは続き、ドル安・米金利低下。
NYダウも小幅ながら2営業日連続の下落となっています。
そして、資金のリスク回避先となったのは貴金属。金は昨日より大きな上昇を見せ、1280ドル台まで急騰。銀も金に連れ高。
地政学的リスクは熱しやすく冷めやすいものですが、今回の北朝鮮情勢はいつまで材料視されるかは不明です。
日本は明日からお盆期間。期間中注目すべき材料は北朝鮮情勢と、明日発表される米CPI。結果によっては米雇用統計より大きな影響がでるかもしれませんね。