北朝鮮による地政学的リスクは早くも一服
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- 2017.08.30
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昨日早朝に北朝鮮が日本上空を通過するミサイルを発射したことを受け、強いリスク回避となった市場でしたが、地理的に距離がある欧米時間に入ると地政学的リスクは早くも一服。
もともとグアム周辺に発射するとされていた目標を変更したことからも、北朝鮮が本気で米国と事を構える気がないのは明白。すぐさま米国側が反撃に出る予兆もないことから、いつもの北朝鮮によるお騒がせで消化されてしまいます。
アジア時間の北朝鮮情勢によるリスク回避で動いていた部分は、欧米時間に入り修正され、結局は行って来いの相場。米国で発表された8月消費者信頼感指数が予想を上回ったことも市場に安心感を与えました。
ドルINDEXは一時約2年半ぶりの安値となる91.6付近まで下げていましたが、最終的には92.3まで戻しています。NYダウも小幅ながら反発。
円も一時108円前半まで下落後、109円後半まで値を戻す荒い値動き。
貴金属も地政学的リスクでブーストがかかりましたが、北朝鮮によるブースト分はきれいに吐き出して終わっています。ただ、金は1300ドルを突破してからの方向性が出る前に北朝鮮情勢による上積みがあったことで、1300ドル台での定着性が強くなったと思われます。
今週末の米雇用統計に加え、9月9日まで緊張が続く北朝鮮情勢。さらに米債務上限問題とトランプリスク。材料は盛りだくさんです。