凪の市場。
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- 2014.11.14
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昨日も大きなイベントはなく凪の市場。
毎週発表されている米失業保険申請件数は29万件と市場予想28万件を上回る悪化となったことでドル高は一服。ただ、雇用統計もそうでしたが、予想は下回っていますが数字自体は悪くなく、着実な労働市場の改善が見られているというは忘れてはいけません。
さらに日本に続き、欧州でも緩和に踏み切るとの観測が強い状況であり、仮に米国が利上げ時期を多少後送りしたところで、ドル高という大勢に影響はないでしょう。
世界的に物価上昇の鈍化に悩まされています。インフレは困りますが、適度なインフレは経済成長に欠かせないものです。物価上昇鈍化の主たる要因は需要不足に加え、原油価格の下落です。原油価格は4年2か月ぶりの水準まで下落。勿論経済活動において、大量に消費される原油価格が下がるのは悪い事ではありませんが、ちょっと行き過ぎの感があります。原油価格が商品相場全体に与える影響は非常に大きなものがあり、貴金属は底打ちするには原油の下げ止まりも必須です。
何とか下げ止まっている貴金属ですが、周辺状況は改善しそうにありません。唯一面白そうな材料としては、11月30日に行われるスイス国民投票。問われるのはスイス中央銀行の金準備売却禁止。さらに国外に保管している金準備の国内返却とスイス中銀の全資産の20%を金準備にするという事も併せて賛否取られます。
現状さほど大きく材料視されていませんが、もし可決されればそれなりのインパクトをもたらすかもしれません。