再びリスクを意識
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- 2017.05.11
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6月米利上げの織り込みが続く中、一旦後退していた政局・地政学リスクが再び台頭しています。
北朝鮮が核実験の準備を進めているとの報道。トランプ政権は北朝鮮が核を放棄するなら体制維持を認める方針であるとの事ですが、同じような条件を飲んだリビアの結末を見れば受け入れる訳がありません。韓国の文新政権は親北であると言われ、北朝鮮にとってこれはプラス材料でしょうが、米国は既に韓国の頭越しに中国と直接交渉をしている状況であり、どこまで韓国の意見が通るかは不明。一触即発のムードが消えかかっているときこそ、奇襲はその効果を増すでしょう。
米国ではトランプ大統領がコミーFRB長官を解任したことによる余波が広がっています。コミー氏が解任前にロシアの米大統領選への関与に対する捜査を拡大要請していたとの話もあり、トランプ大統領への批判が強まっています。いずれにしろトランプ政権は政治的独立性を尊重しないという結果になっており、その独裁的な姿勢は非常に危険です。
米利上げが重く圧し掛かる中でもリスクが意識されたことで貴金属は反発。原油価格が持ち直しを見せていることも追い風でした。それでも利上げ決定までは上昇も限定的でしょう。